$ 0 0 花たちは聞いている、年末の足音を。大きな流れに沿ってもう束ねられてしまった幾多の水脈。固まってしまった時代の音楽。後ろから、「私は違うのよ」と精一杯の花笑みの歌が交じる。出番を待つ、いろいろな松ぼっくり。 かつて、抱えきれないほどのモミの古木が夥しい種を落として、小さな芽吹きを親の木の下一面に広げていた。自然の中の命のバトン。 ← 空が降りてきた、工事中の松坂屋跡ーー すっくと。すっくと花のように咲けたら。人々の足音を聞きながら。--銀座4丁目角の花屋さん。