子どもの頃、お正月に親類の家に行くと、伯父はよく竹ひごと障子紙で、凧を作ってくれた。
細く割った竹で凧の形に組み、紙も貼った白い長方形の中に、墨でいくつかの大小の黒い四角を書きこむ。
すると、白抜きの「龍」という字が浮かび上がるのだった。
凧に糸を通し、尾をつけてもらい、外に飛び出した。
浅間おろしのなかで龍の凧は高く揚がった。
母の書いた文の中に、母の父(祖父)の趣味が凧揚げであったことを知った。
一番寒い浅間おろしの吹く時季に、畳一畳もある大凧を揚げるのだ。
付き合わされた祖母がぼやいていたと。
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☆momoさん、ご家族の方どうぞお大事に。
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龍の凧
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