素敵な限定版ともいうべき御本をいただきました。
画家である ご主人の、エルミタージュ美術館の名画への思いから発したという
秋山さんのロシアへの旅、一気に読みました。
何と言っても、伝え方が抜群! 個人的な感情に流れず客観的な文化論になっています。
それは、通訳というお仕事柄、ふだんからより分かりやすく的確に伝えようという訓練がな
されているからなのでしょう。
これが大国ロシアの表玄関??と思わせられるような旅の道中も、明るく切りかえて、
ユーモアを駆使して受け入れ楽しんでしまう。大きな秋山流度量。
サントぺテルクブルグを走る外車の詳しい観察。また、機内で隣り合せたカナダ人ビジネ
スマンとの日本の”外交官”を思わせる会話の平衡感覚!等々・・伝えきれないのが残念。
気が付けば夢中になって、まだ行ったこともないロシアをご一緒させてもらっているのでした。
旅とはまた自らに還ってくるもの。
留守中の猛暑にあきらめていた朝顔が、(超多忙な息子さんの奮闘で!)いとも鮮やかに
花のアーチで出迎えてくれるシーンにも感動しました。
↧
秋山千恵子 『2012年夏 ロシアへの旅』
↧