$ 0 0 四季の道のミニ公園で、ハトたちが待っています。10羽ぐらいが思い思いの場所でーーけれど、私は彼らの[待ち人]ではありません。以前、このベンチで手提げ袋からハトたちへ餌をやっている女性を何度か見たことがあります。鳩たちのお目当てはその人。なおも寄ってくる鳩たち。「違います」という私。でも、ハトって、キチンと覚えていないのかしら。彼らの恩人ともいえるその女性のことを。――ある秋の午後のことでした。